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「彩色眼鏡」 だい。



「彩色眼鏡」 


ジョットとGで始めたボンゴレファミリーという自警団は、類は友を呼ぶという言葉通りの癖者が集まった。普段は別の場所でそれぞれに過ごし、ジョットの呼びかけにだけ応じて集まる。なので普段のボンゴレの屋敷にはジョット、G,雨月の三人だけが住んでいた。
テーブルには茄子とチーズと挽肉のピザと(雨月用に挽肉無しの部分あり)ミネストローネスープが並び、デザート用にたっぷりのフルーツがテーブルの片側に盛られていた。
「ジョット、近々嵐がくるのか?」
「あぁランポウとも今その話をしていたんだ。早ければ明日には来るだろうね」
「ジョットからそう連絡があったので、面倒だったけど収穫できるものは早めに収穫してきたんです。そのお裾分け」
「たまには働くじゃねぇか」
Gの吐く煙を、掌でパタパタと仰ぎながらむぅと顔をしかめるランポウに構わずジョットの右側、ランポウの向かいの席に、雨月はGの右側の席に納まった。
「町への勧告は?」
「ランポウついでにすませておいた。」
「じゃ、今夜は見回りも休みだな」
地中海の嵐はいくつもの海流に揉まれて強大に育って、障害物が無い島で縦横無尽に暴れていく。だからグループ同士の抗争があっても暗黙の了解で休みになることが常だった。そう、目下ジョット率いるボンゴレと他の町とのグループはよい関係では無かった。

時間が過ぎるに従って雨足は強くなっていくばかりだった。日頃手をつけない雑務をすませたGは眼鏡を外して眉間を押さえてふと、無口な同居人の事を思い出す。氷で満たしたグラスと水さしを持って納屋へ降りた。
ハッハッと荒い息遣いが聞こえる戸を蹴飛ばして開けると、膝をついた雨月が、鞘に入れた刀を床に横たえたところだった。
 Gを認める彼の背中に胸元に玉のような汗が流れ落ちていく。一つにまとめた黒髪の先までしっとりと汗に濡れているようだった。
「何回やったんだ?」
「千回」
「千!?」
 一度持たせてもらった日本刀は尋常じゃない重さをしていた。それを千回も振るなんて雨月もまた尋常じゃない。服の上からじゃこんなわからねぇよなぁとGは隆起する肩口を指で辿る。
「G、今はちょっと」
雨月の制止の声を聞かず、束になった髪の毛を避けてうなじをぺろりとなめると塩の味が広がった。そのまま膝をついて前屈みになる雨月を押し倒すように舐め続けると、雨月が片手でGを止めた。。
「おまえの汗の匂い、嫌いじゃないぜ」
「私がいやなのです」
汗を流した雨月は濡れて重くなったタオルを投げ捨てて、Gの顎を掴んで荒々しく唇を重ねる。そのまま納屋の壁に積まれている藁の固まりの中に押し倒す。濡れた指は滑りやすくいつもより指先に力が籠められる。
噛み付くようなキスを繰り返して互いの体に腕を回して、体温を混ぜていく。Gは雨月にシャツを脱がせるを任せて、目の前の雨月の尖る胸先を咬んでその体を味わうように舌を這わせる。両頬で挟んで顔の半分を覆うタトゥを舐めていく。んっ、という声は喉で潰される。雨月が顎を舐め、耳たぶをしゃぶる度に体をビクビクと震わせる。その間に、雨月はGのベルトを外し下着ごと下ろしていく。濡れてまとわりつく裾はGが自らの足で蹴飛ばした。Gの感じやすいタトゥの上をゆっくりと舐めている間に、袴を脱ぎ捨てる。
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